基本的人間価値理論
高校生向けのやさしい解説
「自由でいたい」と「みんなと同じでいたい」は両方大事だけどぶつかりますよね。シュワルツは世界70カ国以上で調べ、人が大切にする価値観を10個にまとめて円のように並べました。隣どうしは両立するけれど、向かい合う価値はぶつかる——という地図です。
概要
Shalom Schwartz (1992) は文化横断的な調査に基づき、10の基本的価値(自己決定、刺激、快楽主義、達成、権力、安全、同調、伝統、慈善、普遍主義)を同定し、円環構造として配列した。隣接する価値は両立しやすく、対極にある価値は葛藤する。4つの高次元: 自己超越/自己高揚、変化への開放性/保守。
後に19価値に精緻化(2012)。WEIRD 偏重の標本への批判はあるが、文化横断的な価値構造の最も広く検証された枠組み。
書誌情報
- 著者: Schwartz, Shalom H.
- タイトル: Universals in the Content and Structure of Values: Theoretical Advances and Empirical Tests in 20 Countries
- 書籍: Advances in Experimental Social Psychology, 25, 1-65
- 年: 1992
- DOI: https://doi.org/10.9707/2307-0919.1116 (概説版)
PD との接続
PD の「5つの問題系」のうち「規範」に対応する実証的枠組み。価値の円環構造は、PD が扱う「価値の多義性」の一断面を地図化する。感情処理における価値評価の入力として、どの価値軸が前景化されるかがシュワルツ・モデルで記述可能。