組織信頼の統合モデル
高校生向けのやさしい解説
上司や同僚を信頼するとき、何を見ていますか? メイヤーたちは「能力がある」「悪意がない」「言行一致している」の3つが揃うと信頼が生まれると整理しました。この3要因モデルは組織の信頼研究で最も引用される枠組みです。
概要
Mayer, Davis, & Schoorman (1995) は組織における信頼を「相手の行動を監視・制御する能力とは無関係に、相手が自分にとって重要な行動を行うだろうという期待に基づき、脆弱性を受け入れる意志」と定義した。
被信頼者の trustworthiness を3要因で説明する:
- Ability(能力): 特定領域での知識・技能
- Benevolence(善意): 信頼者に対する好意的動機
- Integrity(誠実性): 信頼者が受容可能な原則への準拠
信頼の傾向性(propensity to trust)が個人差として存在し、リスクテイキング行動を媒介して信頼の結果が生じるプロセスモデルを提示した。
書誌情報
- 著者: Mayer, Roger C.; Davis, James H.; Schoorman, F. David
- タイトル: An Integrative Model of Organizational Trust
- 雑誌: Academy of Management Review, 20(3), 709-734
- 年: 1995
- DOI: https://doi.org/10.2307/258792
PD との接続
ABI の3要因は PD の信頼仮説群において H08 の「何を評価してルーティング先を決めるか」の具体的評価軸を提供する。ただし PD は ABI を認知的評価の一面と位置づけ、情動的・身体的・関係的次元を含むより広い信頼概念を扱う。