デザイン思考: 過去・現在・可能な未来
高校生向けのやさしい解説
「デザイン思考」には実は3つの層があります。研究者が設計者の頭の中を調べる話(第1層)、スタンフォードが教育用に整えた話(第2層)、企業が導入パッケージにした話(第3層)。この論文はこの3つが混同されていることを指摘し、きちんと分けて議論しようと提案しました。
概要
Johansson-Skoldberg, Woodilla, & Cetinkaya (2013) はデザイン思考の学術的・実践的言説を体系的にレビューし、3つの層を分節した:
- Designerly thinking: 設計者の認知・実践・探究様式の研究(Cross, Schon, Lawson; 1970s-)
- Design thinking as educational practice: 教育可能な方法としての体系化(Stanford, IDEO; 1960s-2000s)
- Design thinking as management discourse: 組織導入用のイノベーション手法パッケージ(Brown, Martin; 2000s-)
第3層が第1層の学術的深みを失っていることを批判し、designerly thinking の回復を提唱。
書誌情報
- 著者: Johansson-Skoldberg, Ulla; Woodilla, Jill; Cetinkaya, Mehves
- タイトル: Design Thinking: Past, Present and Possible Futures
- 雑誌: Creativity and Innovation Management, 22(2), 121-146
- 年: 2013
PD との接続
PD はこの3層分節を自覚的に採用し、第1層(designerly thinking)を理論的基盤として重視する。第3層の形骸化パターンは PD の批判的認識の根拠。デザイン思考(PD)ページはこの層構造を前提として構成されている。