情報処理から知識創造へ:経営におけるパラダイム転換
高校生向けのやさしい解説
会社をどう見るか、という話です。昔の見方は「会社=情報を受け取って処理する機械」。でも野中たちは「会社=新しい知識を生み続ける存在」と見直しました。大事なのは、言葉にできる知識(マニュアル)だけでなく、職人の勘のような言葉にしにくい知識(暗黙知)も含めて、人と人とのやりとりの中で新しい知が生まれること。コンピュータ(IT)はその知識創造を助ける道具になる、と論じた——知識社会の経営の見取り図を示した論文です。
概要
Nonaka, Umemoto & Senoo (1996) は、来たる「知識社会 (knowledge society)」の経営パラダイムとして「知識創造企業 (the knowledge-creating company)」を提示し、情報技術 (IT) がその概念の実装をどう支えうるかを検討する。組織を、外部情報を受動的に処理する存在ではなく、知識を継続的に創造する存在として捉え直す点に核心がある。彼らの組織的知識創造の理論——暗黙知 (tacit knowledge) と形式知 (explicit knowledge) の相互変換を軸とする——を、実際に使われている/近い将来使いうる IT の事例とともに提示する。あわせて、日本型と西洋型の組織的知識創造の差異と、それが IT との関係でもつ含意を論じる。後の SECI モデル(D22-S03)へと展開する野中の知識創造論の、初期の定式化の一つにあたる。
主要概念
情報処理から知識創造へのパラダイム転換
“From Information Processing to Knowledge Creation: A Paradigm Shift in Business Management”
組織観を「情報処理機械」から「知識を生み続ける存在」へと転換する。受動的処理ではなく能動的創造が組織の本質とされる。
暗黙知と形式知
言語化しにくい暗黙知(勘・身体知)と言語化された形式知の相互変換が知識創造の駆動力。両者を媒介する場と相互作用が鍵となる。
IT の役割と文化差
IT は知識創造を支援しうるが、日本型(暗黙知重視・集団的)と西洋型(形式知重視・個人的)で知識創造の様式が異なり、IT との結びつき方も変わる。
創造(creation-space)との関連
「組織を、情報を処理する機械ではなく、知識を生み続ける存在として捉え直す」という転換は、創造を、所与の素材の加工ではなく、暗黙知と形式知のあいだ(縁)での新しい知の立ち上がりとして捉える見方に対応する。SECI モデル(SECI、Ba、リーダーシップ:動的知識創造の統合モデル)へ展開する系譜の起点であり、知識創造を場 (ba) における相互作用として描く視点に連なる。
書誌情報
- 著者: Ikujiro Nonaka, Katsuhiro Umemoto, Dai Senoo
- 年: 1996
- 出典: Technology in Society 18(2), 203–218
- access_status: url-verified
- DOI: 10.1016/0160-791X(96)00001-2
- オープンアクセス: PDF (SIET Management)
ソース参照(GitHub・検証用)
- cs マニフェスト(該当行): knowledge/raw/manifest.md(manifest_id:
D22-S02) - cs 精読ノート: 未生成(cs#249 で生成予定。生成後
wiki-cross-check.mjsで照合) - この wiki ページ(pd): wiki/sources/D22_nonaka_1996_senoo-d.md
- 参照先(原典 DOI / オープンアクセス): 下記「書誌情報」を参照
出典メモ
- 本ページは OA PDF を curl で取得し pdftotext で抽出した本文(abstract・序論)を一次入力として生成した。
- 生成: 2026-06-14, Claude Opus 4.8(pd#111 Step 3b バッチ2)。cs 側 source-note 生成後に
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