(更新中:2025/5/20)日記:仮説:次の覇権国が日本だとしたら〜「魅力」を「ディール」する〜
本記事の概要
- 目的:覇権国としての日本の可能性を探ることで気づきを得たい
- ※想定しているのは「東アジア共栄圏を核に軍事力で」という従来イメージではありません。
- 通貨、市場、行政機能がブロックチェーン上で管理される社会
- ※想定しているのは「東アジア共栄圏を核に軍事力で」という従来イメージではありません。
- トランプ関税におけるディールの内容次第では覇権の一部が日本にシフトするかもしれない。
- アジアを中心とした地域で、アメリカの衰退と日本のソフトパワーの台頭が顕著。
- 日米のハードパワー(軍事力・経済力)とソフトパワー(魅力)が補完的に機能しそう。
- アジアを中心とした地域で、アメリカの衰退と日本のソフトパワーの台頭が顕著。
- トランプ政権の政策は、昭和の日本の地方議員の政策と似ている。
- 税を国のオーナーからの直接投資のように考えているのではないか?
- 新自由主義から社会民主主義へのシフトだとしたら、ポスト資本主義的な方向性で有利かもしれない。
アイディア:「魅力」を「ディール」する:日米同盟のハード・ソフトパワー(軍事力・経済力・魅力)で覇権
- 覇権には、単に軍事力や経済力といったハードパワーだけでなく、ソフトパワーも重要。
- アメリカが覇権を維持するためには、衰退しているソフトパワーの強化が必要。
- 逆に日本は、漫画・アニメ・技術・文化などを通じて、国際的な魅力を高め、世界的な影響力を増している。
- 日本の可能性:世界が欲しがる日本製:技術・経済・文化・倫理
- 洞察的仮説:
- 覇権の本質:高ボラティリティ、栄枯盛衰的、支配的
- 静かな覇権の本質:低ボラティリティ(長期移動平均線的)、中庸・無為自然的、受容的
- 技術:軍事・安全保障面で、潜在的な技術力・経済力を有しており、今後さらにその力を活用する可能性がある。
- ECI(経済複雑性指標)1位
- 経済成長のより正確な予測手法
- その国家がいかに多様であるか、またその国家の産業がいかに洗練されているか の両方を測定
- ECI(経済複雑性指標)1位
- 経済:追記:バフェットのような投資哲学+多次元分散・全天候型のポートフォリオを持っている?
- 一国二経済圏のようなフロー:国内8:海外2
- 国内にある表の経済(実質GDP3位:600兆円)
- 円安に最適化
- 見えないもう一つの日本:海外純資産400兆円:GDP150兆円?
- 実物系資産3割、資産回転率1.0と仮定すると、GDP150兆円相当を海外に保有
- 名目GDP15〜20位相当分
- 円高に最適化
- 国内にある表の経済(実質GDP3位:600兆円)
- 関連:日記:国家の連結会計
- 生産年齢人口1人当たりGDPの成長率は先進7カ国(G7)で日本が最も高かった(2008年〜2019年)
- ストック:国内9:海外1
- 金利上昇で資産価格上昇トレンド?
- 人口減少で内需は弱いまま
- 海外投資は変わらない?
- 一国二経済圏のようなフロー:国内8:海外2
- 文化、倫理
- 洞察的仮説:
- お金の中心であるアジアという重要な地域
- アメリカの「覇権」を考えると、日本と米国でディール(取引)できることが多数ありそう。
- ディールが深まれば、覇権の相当部分が日本にシフトすることになる。
仮説設定の理由・背景:アメリカの悲鳴と各国の困惑
2025年4月9日21時ちょうど、関税に伴うトリプル安でアメリカへの「悲鳴のような不信認」を感じてから、被災地で感じた「安心」「信頼」の奥にあったカオスとパンドラの箱を思い出すことが増えています。
政府、お金、資産、隣人、、、人は今、何を頼り、どのような調和を望んでいるのか。不足の受容と諦念も。
- ドルへの不信認は今後どうなっていくのか?
- 国家や通貨に対する「信頼」や、時代に流れる見えない力に注目し、外部環境を分析すれば気づけるかもしれない。
- 世界の指標を元に世界の金利を決める、世界の中央銀行は生まれないのか?
- ドル金利が米国の指標で決められているが、インフレを助長しているように見える
- 歪みのような気になるシグナル
- 米債権利回りの高止まり傾向。米株式との相関が弱まっている。
- 2025/4の米国トリプル安
- 日本40年債(市場)と10年債(政府介入)の差
- 米債権利回りの高止まり傾向。米株式との相関が弱まっている。
- ポスト資本主義とはどのような社会か?
- 日本経済に追い風が吹いている?
- 「戦闘力」と「魅力」で支持されるアニメキャラにヒントがありそう
- ポスト資本主義の覇権とは、命令する者ではなく、安心して感謝とわがままをぶつけられる「甘えさせてくれる者」の可能性。依存させてあげる母のように。
- エフェクチュエーション型の世界と向き合うのであれば糟糠の妻のような居場所的国家が必要かもしれない。
- 秩序サポーター型覇権?
- 新自由主義と社会民主主義が統合される方向が見える
- デジタル空間+警察力?
- 私の国家観:国家とは、生き方と補給を守る枠。
- 生き方は、内なる精神の自由と縛りから生まれる。
- その形は、家族に映し、会社や国家へとフラクタルに連なる。
- それが揺らぐとき、覇権国が秩序(法や警察)を支える。父のように。
- どちらも、信頼で成り立つ。
- 生き方は、内なる精神の自由と縛りから生まれる。
- 日本経済に追い風が吹いている?
しかし、どこから手をつけて良いのかわかりません。
一方、関税に関して、各国との二国間合意(ディール)で決定する意向をアメリカが示していますが、「具体的には何を?」という困惑が各国の反応から感じます。 そこで、ディールの内容(と副産物)が「次の覇権国は日本」という視点・切り口で考えてみました。
関連する問い
- 基軸通貨は?
- ビットコイン(貯蔵)がゴールドのように、ステーブルコイン(交換)がドルのように使われる未来において、富はどこに、どのように集まるのか?覇権は?国家は?基軸通貨の負担は?
- 「分散型ネットワーク」?
- スピード、コスト、中立性、透明性
- 行政的な機能はブロックチェーン上のアプリで行われる?
- 基軸通貨負担は?特権はどうなる?
- その時の無リスク資産は何?アメリカの失業率とインフレ率で決まって良いの?
- 「分散型ネットワーク」?
- ビットコイン(貯蔵)がゴールドのように、ステーブルコイン(交換)がドルのように使われる未来において、富はどこに、どのように集まるのか?覇権は?国家は?基軸通貨の負担は?
- パワーを支える価値観は?
- 成人発達理論の段階から類推できないか?
- ソフトパワーと信頼・信認は人々の心に生まれる
- 暴力・軍事力よりも、友好的・外交的な態度が好まれる時代に変化した?
- 成人発達理論の段階から類推できないか?
参考文献等
- 視聴log: レイ・ダリオ著 「変わりゆく世界秩序」 - YouTube
- 内容:覇権国家にはコンドラチェフの波のような大きな循環がある。アメリカは衰退期
- 参考:【レイ・ダリオのビッグサイクルから考察するアメリカ、日本の現在地と、AIスタートアップの2035年のビジネスチャンス|斎藤喜寛 Yoshihiro Saito】
- 読書log:ジョセフ・ナイ 『ソフトパワー』
- 内容:覇権国家であるためには軍事力や経済力以外に、ソフトパワー(平和を勝ち取る力、同盟国を増やす力)が必要。
- 『アジア・ファースト 新・アメリカの軍事戦略』読書中のメモ
- 内容:中国を第一列島線の外に出さないことにアメリカは集中すべき。※著者はトランプ政権 国防次官(政策担当)
- 齋藤 ジン「世界秩序が変わるとき」読書中のメモ
- 内容:新自由主義が終わり、新たな時代が予見される。日本には追い風。
- A User’s Guide to Restructuring the Global Trading System
- 内容:マールアラーゴ合意と呼ばれる関税と通貨合意を通じてドル安政策。
- 参考:【トランプ関税の次はドル安政策か:トリフィンの流動性ジレンマとミランの『マールアラーゴ合意』】
- 【読書log:[ケン・ウィルバーの統合心理学]:経験と洞察】
分析
覇権に必要なこと
- 獲得すべき力(望むものを手に入れる能力)
- 戦争に勝つ力と、平和を勝ち取る力の両立
- 指標:どれだけ多くの同盟国を増やせたか
- 重要な地域:ビジネスの中心はお金が一番動いてるアジア ※欧米は国際政治の中心
- タイミング:大きな戦いの後に覇権国が生まれる
- 旧覇権国は債務・インフレに陥る
日米の内部環境:パワーの現状
- 米国のソフトパワー(信頼)が落ちている
- 背景:ハードパワー偏重:軍事力による覇権。通貨高、貿易赤字、インフレ、消費大国、産業の空洞化。
- きっかけ:市場への政府介入、自由貿易の否定、一方的な関税政策
- 現象:アメリカ嫌い、ドル・米国債売り
- 日本のソフトパワーが高まっている=世界の模範に
- 各種調査で高いランク:好感度・信頼度・観光客数
外部環境:国際情勢
AI技術の進展に伴い、膨大な計算能力とデータ処理を支えるための電力の需要が急増し、これらのリソースは各国の競争力や経済の安定に直結する要素となっています。
そのため、電力とレアアースの争奪が激化しています。特に、半導体製造や再生可能エネルギー技術の革新において、これらの資源は不可欠です。
- 経済:米国は強い消費(内需・インフレ・赤字)、中国は外需依存(製造・デフレ)、日本は債権国(通貨安・黒字)
- 資源:AI時代の資源分配:エネルギー、レアアース(技術革新に不可欠)
- 体制:行きすぎた市場主義と政府介入によるバランス
- 基軸通貨国の問題:
- 他国より高い金利を規制できない限り、米国が潰れるまで、キャリートレードは続き、ドル高が続き、輸出競争力が落ち、失業率が上がり、そのせいで金利を下げ、だからインフレが起き、金利が上がり、を繰り返す。
- 中央銀行は通貨の安定のために独立しているのではなく、独裁的に(金利操作を通じて)価格操作をする市場を超越した存在になっている。
- 対策の方向性:
- 多国間金利協定
- ドルが基軸通貨の役割を手放す:暗号資産を軸に教科書的な自由主義の理想を推進
トランプ政権の価値観:私の理解
トランプ政権の政策は、昭和の日本の地方議員が推進した政策に似ています。
- 市場に対する神と「民の手」:
- 政府が積極的に経済に関与し、産業や地域経済の育成を目指す点で共通しています。具体的には、税収をファンドのようにエクイティ(自己資本)として集め、その投資的支出(資産)はインフラや産業の発展を促進する事業に使われます。そのリターンは、経済成長や地域発展を通じて還元される仕組みです。
- 共同体の資金調達:
- 資本主義では有志から株式のように資金を集めますが、日本の田舎では町内会のように全員一律で集めることを善とする文化が残ります。米国政府はオーナー(国民)から関税という名目で従業員持ち株のように資金調達し、日本政府は国民の預金から半自動的に調達するのではなく外国投資家にアプローチするなど、揺り戻すかのように、二重らせんのように、さまざまな組織レベルで、相互が真逆の動きをしているように感じる機会が増えています。
- 体制:ポスト新自由主義=社会民主主義的な格差是正にシフト?
- 市場重視・小さな政府(新自由主義・株主資本主義)から、政府介入を重視した社会保障や共感・共有を基盤にする社会民主主義的(昭和の日本的)な社会への移行
- 税:=国のオーナーからの直接投資
- リターン=インフラ、産業
- 選挙=株主総会のような意思決定者を選ぶ機会
- 関税率:=経常収支をイーブンにするための目標値
- 手法:為替でも貿易収支でも手段は問わない。とりあえずイーブンに。
- 市場:神の見えざる手+民の手(デジタル人民直性的)
- 意思決定者:選挙で「オーナー」に選ばれた政治家
- 選挙:ニューメディア(SNSなど)による直接的コミュニケーション
- 経済:積極的に政府が介入。政官財が協調。
アイディアの元となった気づき
- 産業:AI時代の資源:希少資源(電力・鉱物)の分配は市場に任せず、政府が積極的に介入
- 政治:グローバリズムの終焉:新たなローカル(価値ベース、コミュニティ主導、分散ネットワーク化)
- 外交:新たな覇権:軍事力や資本主義経済(ハードパワー)とは異なる力(ソフトパワー)の台頭
- 日本:失われた30年は、むしろ守り続けた30年だったのかもしれない。粛々とガラパゴスでGNH。
- プレーヤー:ヘッジファンドとミセスワタナベの貢献
読みたい本
- エマニュエル・ウォーラースタイン 世界システム論