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参考:【Amazon.co.jp: Soft Power: The Means To Success In World Politics (English Edition) 電子書籍: Nye Jr, Joseph S: 洋書】

序文 Preface で印象に残ったこと

元下院議長のニュート・ギングリッチは、ブッシュ政権のイラク政策について次のように述べています。「真の鍵は、どれだけ多くの敵を殺したかではありません。どれだけ多くの同盟国を増やせたかです。そして、これは非常に重要な指標ですが、彼らはそれを理解していません。」

『ソフトパワーは弱さではありません。それは力の一形態であり、それを国家戦略に組み入れないことは重大な過ちです。

『ソフトパワーとは何か。それは、強制や金銭ではなく、魅力によって望むものを手に入れる能力である。それは、国の文化、政治的理想、そして政策の魅力から生まれる。

  • ポイント:どれだけ多くの同盟国を増やせたか

アメリカは長きにわたり、大きなソフトパワーを有してきた。第二次世界大戦終結時、フランクリン・ルーズベルト大統領がヨーロッパにもたらした「四つの自由」の影響、鉄のカーテンの向こう側でラジオ・フリー・ヨーロッパでアメリカの音楽やニュースを聴いていた若者たち、天安門広場での抗議行動を象徴して自由の女神像のレプリカを作った中国人学生たち、2001年に解放されたばかりのアフガニスタン人が権利章典のコピーを求めた様子、そして今日、イランの若者たちが自宅でこっそりと、禁止されているアメリカのビデオや衛星テレビ放送を見ている様子などを考えてみよう。これらはすべて、アメリカのソフトパワーの例である。

  • 日本のソフトパワーの例:外交の場で活躍するキャラクターグッズ、世界への「カワイー」の影響、動画サービスでアニメとゲーム音楽を聴いてきた若者たち、ピカチュウやハム太郎を抗議運動のシンボルとしたり、神社や自然との関わりの中で精神性を感じるインバウンド観光客、彼らがSNSで伝えるコンビニ、交通インフラ、清潔さ、ハイテクトイレなどの都市機能

ソフトパワーは「伝統的な勢力均衡政治の厳しさをはるかに超える影響力を私たちに与えてくれました」。 しかし、私たちが傲慢な態度を取り、私たちのより深い価値観の真のメッセージを破壊すれば、魅力は反発に変わりかねません。 。父ジョージ・W・ブッシュが広範な連合を築いた1991年の湾岸戦争とは異なり、ジョージ・W・ブッシュは2003年、二度目の国連決議を経ることなく、少数の支援国のみでイラク攻撃を決断しました。これにより、ブッシュ政権の多くの関係者が不満を抱いていた同盟や制度の制約から逃れることができましたが、同時に、我々の行動の正当性に対する疑念と、米国がその圧倒的な力をどのように行使するかについての広範な不安を生み出しました。世界における米国の魅力が急落したことで、イラク占領と復興への支持を集めることが困難になりました。平和を勝ち取ることは戦争に勝つことよりも難しく、平和を勝ち取るにはソフトパワーが不可欠です。しかし、イラク戦争への我々の進路は、ハードパワーにとって驚異的な勝利であったのと同様に、ソフトパワーにとっても大きな代償を伴いました。

  • ポイント:平和を勝ち取る

アメリカ国民、そして他の国々は、グローバリゼーションの暗黒面、そして新技術に伴う戦争の民営化という、前例のない課題に直面しています。これはまさに我が国の新たな国家安全保障戦略の焦点であり、「対テロ戦争」と要約されることもあります。冷戦と同様に、様々な形態のテロリズムがもたらす脅威は容易に解決されることはなく、強大な軍事力が重要な役割を果たすでしょう。しかし、米国政府はハードパワーにソフトパワーの400倍もの資金を費やしています。冷戦の課題と同様に、この課題は軍事力だけでは対処できません。だからこそ、アメリカ国民、そして他の国々がソフトパワーをより深く理解し、活用することが極めて重要なのです。スマートパワーはハードでもソフトでもありません。その両方なのです。

  • 覇権国家のスマートパワー:ハードパワーとソフトパワーは父性と母性。両立は難しい。マージするのが難しいなら、日米が夫婦のように補い合うという形はあるのかもしれない。
  • というよりも、だから日本を取り巻く状況こうなのかもしれない。

まとめ

  • 覇権に必要なスマートパワー
    • ハードパワー(軍事力)とソフトパワー(魅力)の両方が必要。
  • ソフトパワー
    • 魅力によって望むものを手に入れる能力
    • 平和を勝ち取るパワー
    • 指標:どれだけ多くの同盟国を増やせたか