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読書メモ: 『アジア・ファースト 新・アメリカの軍事戦略』エルブリッジ・A・コルビー

読書の目的

  • トランプ関税の真意、派生的に起きることを予測するため
    • 著者は国防次官(政策担当)
  • 日本、インド、欧州の軍需による経済成長・インフレの程度を予測するため

印象に残った箇所

  • 「ビジネスの世界の人々は、アジアこそが「世界の中心」であることを知っています。アジアでカネが一番動いているからです。ところが、国際政治の世界では、依然としてアメリカとヨーロッパが世界の中心です。」
    • 理想は「自由」に「市場」なのだろうが、現実は「欧州に有利な規制」や「資源や軍事力を背景とした交渉」が起きる。
    • 神の見えざる手が都合が悪い人たちがパワーを持っているからだろう。
  • 「アジアの国々の成長力は甘くみないほうがよいと思います。私は若い頃に香港に住んでいましたが、自由な政治制度はありませんでした。しかし経済的にはかなり自由な体制であり、経済は本当に目覚ましい成長をしていました。シンガポールも完全な民主制の国ではありませんし、台湾も急激な経済成長をしていたのは蔣介石がいた頃で国民党が戒厳令を敷いていたような時代でした。韓国も急成長したのは朴正熙のいた軍事政権時代でした。日本も完全な民主制度ではなかった明治時代に急成長した歴史があります。したがって、民主化せずとも経済は成長するというのが私の認識です。」
    • 新自由主義の理想は、他国を弱めるためのある種の規制だったのかもしれない。市場に任せず政治が干渉する”フェア”な時代が訪れるのだろう。